2型糖尿病は多くのケースで自覚症状がないままに進行する病気。
ある日突然血糖値が高くなるケースはまれで、多くのケースで自覚症状がなく気づかないため、年齢を重ねるにつれ徐々に血糖値は高くなっていきます。
自覚症状がないために高い血糖値が放置されることの多い糖尿病では、網膜症・腎症・神経障害の三大合併症を伴うことがあります。
さらに糖尿病の影響で動脈硬化が進行すれば、心臓病や脳卒中などのリスクの高い心血管イベントがおこる恐れもあります。
リスクの高い病気にも繋がる糖尿病は、なるべく早期に適切に治療することが大切。そのためには病院での検査データをもとにした医師による正確な診断を必要とします。
本記事では、「早期に糖尿病を見つけるための医師の問診」をテーマにお話しします。
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糖尿病がわかるきっかけ
自覚症状が現れにくい2型糖尿病が発覚するきっかけは、多くのケースで定期健診や人間ドックでの血液検査や尿検査です。
糖尿病がわかる他のきっかけは、
- 網膜症・腎症・神経障害などの合併症が現れたために初めて糖尿病の疑いを指摘されるケース。
- 採血にて血糖値、血糖コントロールの指標であるHbA1c、グリコアルブミンの数値が高く出て糖尿病の疑いと言われるケース。
- 喉が渇きやすい、水をよく飲む、排尿の回数が増える、疲れやすくなるなどの高血糖症状が出るケース。
- 妊娠時の検査で高血糖が見つかるケース。
これらの検査で糖尿病が疑われれば、病院を受診して医師の問診と詳しい検査を受ける必要があります。
あなたの糖尿病を見抜く医師の問診とは?
糖尿病の正確な診断のためには、検査情報とともに医師による問診で得る患者様情報も重要です。あなたの糖尿病を見抜くために医師は、患者様の生活環境や家族などの遺伝因子、自覚症状の有無などについて伺います。
- 生活環境因子:食習慣、飲酒・喫煙習慣、運動習慣、仕事や家庭環境によるストレスの有無、睡眠状況など。
- 遺伝因子:家族に糖尿病の方や肥満の方がいるか伺い、糖尿病になりやすい遺伝因子があるかを確認。
- 自覚症状の確認:のどが渇き、飲水の回数、排尿の回数、疲れやすさ・だるさ、体重の減少など。
- 合併症の症状の有無:目の見えにくさ、手足のしびれ、顔や手足のむくみなど。
- 糖尿病と関係のある病気をしたことがあるか、女性の場合は妊娠・出産の経験の有無。