コグニサイズとは、英語のcognition (認知) とexercise (運動) を組み合わせた造語。国立長寿医療研究センターが、認知症予防を目的として開発したエクササイズです。
認知課題(計算、しりとりなどの頭の体操)と運動課題を組み合わせて同時に行うことで、脳とからだの機能を効果的に向上させて認知症予防につなげます。

国立長寿医療研究センターの検証においてコグニサイズを体験した人には、記憶力向上、記憶や学習を司る海馬周辺の萎縮の抑制が見られました。
コグニサイズは運動課題で体力を向上させることと同時に、認知課題で脳の働きを活発にすることで認知症を予防します。

自宅でもできる簡単なエクササイズです。また、創意工夫でいろいろなパターンのエクサイズを作り出せます。
認知症にならないために、コグニサイズを生活の中に取り入れて、楽しくエクササイズしましょう。

(関連リンク)

コグニサイズ実施前の注意点

  • 無理をしない。自分の体力や体調に合わせて行う。
  • 急に運動するとケガするため、ストレッチをしてから行うこと。
  • 水分補給すること。脱水症状に注意する。
  • 痛みのない範囲で。痛みがおきたら休息をとること。
  • 運動中の転倒に注意。手すりなどにつかまって。
  • 少しの時間でもできるだけ毎日行うこと。
  • 「ややきつい」と感じるくらいの運動が効果あり。
  • 慣れてきたらスピードを上げたり、次の課題に挑戦しましょう。
  • 継続していくことが大切。

コグニステップ

ステップと拍手の認知課題を組み合わせたコグニサイズ。運動しながら脳を刺激することで認知症予防につなげます。

紹介するのはステップにあわせて1234と数えながら、3の倍数のステップで同時に拍手するコグニステップです。
1~4のステップで1セットです。これを繰り返しながら5678と数えてステップを踏み、6や9の3の倍数で拍手しましょう。

慣れてきたら拍手するステップを2や4の倍数に変えるとバリエーションが増えます。

まず、背筋を伸ばして両足を揃える。
1のステップ:右足を外に、右横に大きくステップ。
2のステップ:右足を元に戻す。
3のスッテプ:左足を外に、左横に大きくステップ。3の倍数で拍手。
4のステップ:左足を元に戻す。

コグニステップで背筋を伸ばして両足を揃える写真
コグニステップで右外にステップしている写真
コグニステップで右足に大きくステップした写真
コグニステップで右足を元に戻した写真
コグニステップで左外に大きくステップしている写真
コグニステップで左外に大きくステップし、拍手している写真
コグニステップで左足を元に戻した写真

コグニラダー ~基本の動き~

ラダーとは梯子。テープなどで梯子状に縦65cm横45cmの長方形を床に作ります。
梯子の枠内で右左右左と4歩。次の枠内でも右左右左と4歩。このようにしてステップの数を声に出しながら進むのが、コグニラダーの基本の動きです。

コグニラダーでのステップ図

  1. まず右足 次に左足。両足を揃える。
  2. 同じ枠内でもう一度右足、左足。
  3. 右足から次の枠内に。次に左足。両足を揃える。
  4. 2と同じように枠内で右足、左足。これを繰り返す。
コグニラダーで両足を揃える
コグニラダーで同じ枠内でもう一度右足、左足
コグニラダーで右足から次の枠内に。次に左足。両足を揃える
コグニラダーを繰り返す

コグニラダー ~応用した動き~

上記の基本の動きに変化を加えた応用編です。2と5のステップをラダーの枠の外に出してみましょう。 外に出すステップ変えることでいろいろなパターンのトレーニングができます。慣れてきたらスッテプのスピードを上げるとより効果が期待できます。

  1. 右足を枠中に入れる。
  2. 左足を枠外に出す。
  3. 同じ枠内で右足を一歩前に出す。
  4. 左足を同じ枠内に入れる。
  5. 右足を次の枠外に出す。
  6. 左足を次の枠内に入れる。
  7. 枠外にある右足を同じ枠内に入れる。
  8. 左足を一歩前に出す。
コグニラダーで右足を枠内に
コグニラダーで左足を枠内に
コグニラダーで右足を一歩前に
コグニラダーで左足を一歩前に
コグニラダーで右足を次枠外に
コグニラダーで左足を次枠外に
コグニラダーで右足を同枠内に
コグニラダーで左足を同枠内に