変形性膝関節症は、軟骨が擦り減ったりなくなったりして膝の形が変形し、痛みや炎症を起こす病気です。
中高年女性を中心に、国内だけで約2500万人がかかっていると言われており、高齢化社会の進展に伴ってさらに増加すると見込まれています。

膝関節の仕組み

正面と横の膝関節のイラスト

膝は大腿骨(ふとももの骨)、脛骨(すねの骨)、膝蓋骨(皿の骨)で構成されています。これらの骨が靭帯や筋肉、さらに関節腔などの組織で覆われ関節として働いています。

大腿骨と脛骨の接触部分は軟骨で覆われ、軟骨は衝撃を和らげ関節の動きを滑らかにします。関節の隙間にある半月板は、クッションの役割をすることで体重や動きによる膝への負担を減らします。

変形性膝関節症になりやすい方

  • 男女比は1:4、閉経後の女性に多く見られる。
  • 高齢の方。
  • O脚の方。
  • 肥満の方。
  • スポーツや仕事で膝に大きな負担がかかる方。

変形性膝関節症のメカニズム

変形性ひざ関節症、正常時・初期中期・進行期の関節変化イラスト

多くの場合は、加齢とともに膝の軟骨がすり減って症状が進行すると、軟骨を支えている骨(軟骨下骨)も削れて歩行の障害となります。
日本人の変形性膝関節症患者の90%は膝の内側の軟骨が変性、摩耗し、徐々にO脚(内反変形)となり、膝関節の内側に痛みを訴えます。

今のところ、軟骨がすり減る原因は解明されていませんが、加齢や肥満、遺伝が関係していると言われています。その他には、骨折や靭帯損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染も原因となります。

変形性膝関節症の症状

  • 座っている姿勢から、立つときに痛む。
  • 歩行時や階段昇降時(とくに下り)に痛む。
  • 膝関節の腫れ、水症(関節に水がたまる現象)が現れる。
  • 膝の曲げ伸ばしが不自由になり、正座ができなくなる。
変形性ひざ関節症が起こる時のイラスト

日常生活で気をつけること

まず、膝に負担がかからないように注意することが大事です。つぎに、膝に負担がかからないように膝を支える筋肉の衰えを防ぎ、膝の曲げ伸ばしを維持するためにも適度な運動を続けることが大切です。
膝に痛みがあるときは過度な運動は控えて下さい。

  • 椅子や洋式トイレなど洋風の生活を取り入れる。
  • 肥満の予防・解消のために減量しましょう。
  • スポーツや仕事で膝に負担がかかるときは、注意しましょう。
  • 水中ウォーキングは膝への負担が少なく、水圧や浮力を利用して効率よく運動効果が得られる。
  • 自宅でできる膝の体操を無理のない範囲で行う。
変形性ひざ関節症予防の自宅でできる運動イラスト

なるべく早く治療を始めることが大切です

変形性膝関節症は、最初は軽い痛みや動き始めのみに痛みが出現します。治療せずに放置していると、加齢とともに軟骨がすり減って、徐々に痛みが強く、また痛みのある時間が長くなってきます。

反対に、痛む膝を放置せず、軟骨や半月板の損傷が少ないうちになるべく早く治療を始めれば、手術せず保存的療法で普段通りの日常生活を取り戻すことも可能です。

膝が痛むことで日常生活に支障があるなら、なるべく早く整形外科を訪ねて患者様それぞれの症状にあった適切な検査・治療を受けましょう。


変形性膝関節症(2)城内病院の検査と治療では、城内病院整形外科の検査と治療について、
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