城内病院には、平成28年5月現在、理学療法士25名、作業療法士4名が在籍しています。両者はどのような役割を果たし、どのように連携しているのでしょう。

理学療法士と作業療法士の役割とは?

理学療法士、作業療法士ともに、患者様が退院後の家庭や社会において、あなたらしく、豊かな生活をおくることができるようにということを心がけています。

理学療法士について

医師・看護師・患者・リハビリテーション師のイラスト 理学療法士は、患者様の基本動作の機能回復をサポートします。基本動作とは「寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩く」など、日常生活に必要不可欠な動作のことです。

ケガや病気などで身体に障害のある人や障害が起こると予測される人に対して、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職です。

基本動作(座る、立つ、歩くなど)の機能回復と維持や障害の悪化予防を目的に、医師の指示のもとリハビリや物理療法(温熱療法、電気療法など)を行います。

また、「下肢(股関節より先の脚部)に関する担当」と呼ばれることもあります。
作業療法士のいる病院では、理学療法士が下肢に対する麻痺や怪我に対応、作業療法士が上肢に対する麻痺や怪我に対応というように役割分担していることがあるためです。

作業療法士について

医師・看護師・患者・リハビリテーション師のイラスト 作業療法士は、患者様の応用動作の機能回復をサポートします。応用動作とは、「食べる、排泄する、着替える、身だしなみを整える、入浴する、仕事をする」といった日常生活をより快適に過ごすための動作のことです。

入浴や食事など日常生活の動作や趣味や仕事に必要な動作を回復するために、身体と心のリハビリテーションを行う専門家です。
患者様が退院したのち、社会環境に順応できるように生活のさまざまな場面に応じた具体的な訓練を行います。

理学療法士と異なる点は、作業療法士はそううつ病・摂食障害などの精神障害の患者様に心理学や精神医学の知識を用いて「こころのリハビリ」を行うことです。

たとえば、作業療法士は、認知症からくる精神面の機能低下により高い専門性を必要とする「こころのリハビリ」で対応します。
高齢者で認知症の患者様が退院する場合には、ご家族の支援や介護の必要があるため、ご家族に患者様が日常生活をより快適に過ごすためのアドバイスをします。

チームとしての理学療法士と作業療法士

医師・看護師・患者・リハビリテーション師のイラスト

従来、当院では、理学療法士が手術後の機能の落ちた関節や筋の回復を図り、自宅復帰に向けて歩行練習や日常動作練習などを指導していました。そこに、作業療法士が加わることで、役割分担ができるようになりました。

それぞれの専門分野を生かしたリハビリを行うことで、患者様やご家族のニーズである「より細やかなリハビリ」が可能になりました。

城内病院リハビリ部は、理学療法士と作業療法士がチームとして連携することで、患者様の早期回復・早期自宅復帰を目指します。
退院する患者様がご家庭や社会生活で、あなたらしく、豊かな生活をおくることができるように、城内病院の理学療法士と作業療法士はあなたのリハビリテーションを支援します。