フライバーグ病とは、足の指の付け根にある中足骨の骨頭の血流が悪くなり組織が壊死する病気です。骨端症のひとつで、10代から思春期の女性に多いといわれてます。
足の第2中足骨頭(足の人差し指の付け根の関節部周辺)に発症するケースでは第2ケラー病とよばれることもあります。

フライバーグ病のイラスト

フライバーグ病の症状

フライバーグ病は、足指の付け根の中足趾節関節(MTP関節)に痛みや腫れが生じます。発症する部位で最も多いのは第2中足骨で、次いで第3、第4中足骨の順となっています。

初期症状では、運動や歩行で負荷が生じた際に中足趾節関節(MTP関節)に痛みや腫れを感じるようになります。足底に胼胝(タコ)ができることもあります。症状が進行すると、関節の軟骨がすり減って関節症になります。

フライバーグ病の原因

フライバーグ病の原因は明確になっていませんが、ダンス、ジョギング、ランニングなどのスポーツやケガをきっかけとして、足指の付け根に位置する中足骨骨頭に繰り返し衝撃や負荷が加わることが原因の一つと推察されます。

また、成長期に習慣的にハイヒールを履くことも一因と考えられています。ハイヒールを履くと過度に足指が反った状態が長時間続きます。そのため足指の付け根にストレスがかかり続け、中足骨骨頭への血流が悪くなり組織の壊死に繋がります。

フライバーグ病の検査・診断

まず、問診にて痛む部位や痛む契機を伺います。そして足の指の付け根付近に圧痛があればフライバーグ病を疑います。
次に診断を確定するために、X線検査にて中足骨骨頭の変形を確認します。CT検査でも骨頭壊死の形態や範囲を確認できます。
症状初期でX線検査では明らかな異常を確認できない場合は、MRI検査が有用となることもあります。

フライバーグ病の治療

フライバーグ病の治療には保存的療法と手術療法があります。保存的療法では痛む部位に衝撃や負荷が加わらないようにすることを第1とします。

フライバーグ病の保存的療法

安静・免荷:炎症を鎮めるために、歩行や運動を制限して足を安静にすることが重要。足に体重が掛からない状態を維持する。
装具使用:足底版(インソール)やソールの硬い船底型の靴を使用して負荷の軽減を図る。
薬物治療: 痛みを軽減するために、痛み止めの内服やステロイドの局所注射を行う。

保存的療法で改善しない場合や骨頭の変形が進行してる場合では手術療法が選択されることがあります。手術法には関節温存手術と関節再建術があります。