食中毒とは、食品や容器に付着・増殖した微生物や有毒・有害な化学物質を摂食することによって起こる、胃腸炎症状を主とした健康障害を指します。
一般に摂食者のみが発症し、発症者から感染が広がり、患者数が増加する場合があります。細菌やウイルスに起因するものが食中毒事件数の大半を占めています。
細菌性食中毒についてみてみましょう。
代表的な細菌性食中毒の起因菌
カンピロバクター
原因食品:加熱不十分な鶏肉、牛、豚
潜伏期間・症状:2~7日で平均2~3日 下痢、腹痛、嘔吐、発熱、頭痛
予防法:加熱(70度以上数分)生肉からほかの食材へ冷蔵庫内も含めた二次汚染予防 食肉を扱った調理器具にも注意
腸管出血性大腸菌
原因食品:加熱不十分な焼肉、ハンバーガー、レバーやユッケなどの生肉、生の野菜や果物
潜伏期間・症状:3~5日 水様性下痢、出血性大腸炎、溶血性尿毒症症候群(HUS)
予防法:調理従事者の手洗い、食肉の低温保存、中心温度75度1分以上の加熱
ウェルシュ菌
原因食品:シチューやカレーなどの煮込み食品、食品が加熱処理されてから摂食されるまでの間に数時間から一夜室温放置されて、大量に生菌が増殖し十分な再加熱がされない食品
潜伏期間・症状:6~18時間 腹部の膨張、腹痛、水様性下痢
予防法:加熱調理後保存する際は、なるべく小分けにして10℃以下55℃以上にする 食べる前に必ず再加熱する
城内病院での食中毒に対する取り組み
城内病院では、調理前に手洗いや身だしなみなどを確認してから従事しています。
また、食品の中心温度の測定を行っています。生のお肉やお魚専用の調理器具があります。器具は生用のシンクで洗い、シンクも生用のスポンジで洗います。生の取り扱いにはとくに気を付けています。
食中毒予防の三原則
「付けない」「増やさない」「やっつける」、これらの三原則を徹底し食中毒を予防しましょう!
- 手洗い、器具の洗浄:細菌に食べ物を付けない。
- 適切な温度で保管:食べ物に付着した細菌を増やさない。
- 加熱殺菌:食べ物や調理器具に付着した細菌をやっつける。
参考:食中毒|厚生労働省 (mhlw.go.jp) 食べ物と健康3食品衛生学、クエスチョンバンク2020