寒い時期になるとノロウイルスという言葉をよく耳にしますよね。では、ノロウイルスとはなんでしょう?簡単にご紹介します。
ノロウイルスの主な症状について
ノロウイルスは1年を通して発生します。その中でも冬場に多く発生します。
ウイルスが、体に取り込まれてから1〜2日で吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱といった症状が見られます。お腹にくる風邪とよく似た症状です。
一般的に症状が治っても、2週間ほどは便の中にウイルスが排泄されます。免疫力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。
発症した場合の治療法は?
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。
体力の弱い乳幼児や高齢者は、脱水症状を起こしたり体力を消耗しないように、水分と栄養の補給を充分に行いましょう。
いわゆる下痢止め薬は、病気の回復を遅らせることがあるので使用しないことが望ましいです。
ノロウイルスの予防方法
手洗い
手洗いは、調理を行う前、食事の前、トイレの後などに行う習慣をつけましょう。 爪を短く切り、指輪等をはずし、石けんを十分泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄しましょう。 すすぎは十分に行い、清潔なタオル、またはペーパータオルで拭き、菌の増殖を抑えましょう。
石けん自体にはノロウイルスを倒す効果はありませんが、手の汚れを落とすことでウイルスを手指から剥がれやすくします。
食品の加熱
食品は中心部まで、しっかりと加熱しましょう。ノロウイルスは比較的に熱に弱く、十分に加熱すれば死滅します。
調理器具の手入れ
包丁、まな板、ふきんなどの調理器具は、使用の度に洗浄と消毒、乾燥を行い、常に清潔に保ちましょう。ご家庭でも、熱湯(85℃以上)で1分間以上加熱することで消毒できます。
(文責:管理栄養士 高木麻衣)