運動前に行うストレッチは、ダイナミックストレッチ(動的ストレッチ)と呼ばれます。
ダイナミックストレッチとは、体を動かしながら筋肉をほぐしていくストレッチです。
また、軽い運動をストレッチに取り入れ、体温を高め筋肉の柔軟性、関節可動域の拡張、ケガの予防に効果的です。
ダイナミックストレッチの例:ラジオ体操、ジョギング、スクワットなど
運動後に行うストレッチは、スタティックストレッチ(静的ストレッチ)と呼ばれます。
スタティックストレッチとは、反動や弾みをつけずに筋肉をゆっくりと伸ばし、伸ばした状態を維持するストレッチです。深呼吸を入れながら行うことでリラックス効果も得られます。
スタティックストレッチの例:運動後や入浴後の体が温まっている時に行うストレッチなど。
運動前(ウォーミングアップ)のダイナミックストレッチの目的とは?
運動前のダイナミックストレッチの目的は、筋肉などをほぐして筋肉や関節を柔軟にすることです。怪我の予防と運動パフォーマンスの効率の良い向上が期待できます。
また、体温の上昇や循環機能の向上、脳の活性、運動に対する精神的な準備が整うなどの目的もあります。
激しい運動を突然始めるのではなく、運動前にきちんとダイナミックストレッチを行いましょう!
- 筋肉の温度上昇
- 心拍数の増加
- 脳の活性化
- 関節可動域向上
- 神経への刺激
運動後(クールダウン)のスタティックストレッチの目的とは?
運動時は体を動かすことにより体温が上昇しますが、運動後のスタティックストレッチは逆に体温を下げていくクールダウンの働きをします。
運動後のスタティックストレッチの目的は、筋肉が温まった状態で行うため筋肉を効果的に伸ばし、筋肉の緊張をほぐし血流改善することです。
また、血流をよくすることで筋肉に乳酸という疲労物質が溜まるのを予防する効果もあります。
ウォーミングアップで行うダイナミックストレッチ
代表的なダイナミックストレッチを紹介します。
肩のストレッチ
- 両手を真っ直ぐ天井に向けて上げる
- 上げた両手を真っ直ぐ下ろす
- ①~②を10~15回繰り返す
- 右手を上に、左手を下に向けて両手を大きく広げる
- 広げた両手を胸の前でクロスさせる
- 左手を上に、右手を下に向けて両手を大きく広げる
- 広げた両手を胸の前でクロスさせる
- ④~⑧を10~15回繰り返す
お腹側面のストレッチ
- 足を肩幅に開いて、親指一本分外側に向けて立つ
- 左手を上げ、頭上を通り右側に向けて伸ばす
- 右手を上げ、頭上を通り左側に向けて伸ばす
- ➁~③を10~15回繰り返す
胸と背中のストレッチ
- 腕を90°に曲げ、胸の前で両手のひらを上に向けて拳を作り、両手をくっつける
- 出来る限り背中を丸めて肩甲骨を開く
- 両腕を外側に開き、胸を張って肩甲骨を寄せる
- ①~③を10~15回繰り返す
ハムストリングスとふくらはぎのストレッチ
- 足を肩幅に開き、膝を曲げて右手で右足首を、左手で左足首を持つ
- 膝に手を当て、膝をできるだけ伸ばす
- 膝に手を当てた状態で膝を出来る限り曲げる
- 両手で足首を持つようにして、膝を出来る限り伸ばす
- ①~④を10~15回繰り返す
お尻のストレッチ
- 椅子に座り、右足を左膝の上に載せる
- 左手で右足のつま先を握り、右手は右足の膝に置く
- 右手を下に押しながら、上半身を前に倒す
- ③を10~15回繰り返す
- 元に戻り反対側も同様に行う
クールダウンで行うスタティックストレッチ
代表的なスタティックストレッチを紹介します。
首のストレッチ
- 顔を右に傾け、頭の左側面に右手を置く
- 右手で頭を右に傾けるように引っ張る
- 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
- 反対側も同様に行う
肩のストレッチ
- 胸の前で左手を右に向かって伸ばす
- 左手を押さえるように、右腕を90°に曲げる
- 右手で左手を後ろに引っ張るように押してじっくりと伸ばす
- 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
- 反対側も同様に行う
胸のストレッチ
- 両手を後ろに組む
- 手を下に向けて押し下げながら両肘をつけるイメージで近づけ、肩を外側に向ける
- 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
ハムストリングスとお尻のストレッチ
- 仰向けになり膝を90°に曲げて右足を天井に向けて上げる
- 両手で右足の膝の裏を持ちかかとを体に近づけて伸ばす
- 20~30秒かけてじっくりと伸ばす
- 反対側も同様に行う
ふくらはぎのストレッチ
- 両手をついて右膝をつき左足を後ろに伸ばす
- 左足のかかとを後ろに引いて20~30秒かけてじっくり伸ばす
- 反対側も同様に行う