栄養部
城内病院栄養部は、2016年7月現在、管理栄養士4人と調理員10人(調理師7人)のスタッフで、患者様のお食事作りを担当しています。私たち栄養部は、それぞれの患者様の状況・病態を考慮して、安全で美味しい食事を提供することを、日々心掛けています。
旬の新鮮な食材を家庭的で美味しい食事に
城内病院栄養部は、家庭でのお食事のように、患者様が美味しく楽しくリラックスできる病院食を提供したいと考えています。
一般的に、「病院食はおいしくない」というイメージがあります。その理由は、冷凍食品や既製品ばかりを使うためです。城内病院は、患者様に美味しくお食事していただくために、唐津産の新鮮で美味しい旬の食材を使っています。また、毎日、調理員が愛情込めて手作りすることで、家庭的な味を楽しんでいただけます。
いつも患者様からいただく「ここの病院の食事は本当においしかよ」というお言葉を励みに、より一層、美味しい食事を提供するために日々努めています。
患者様に季節感を味わっていただくために、お節、ひなまつりやこどもの日のちらし寿司、クリスマスのケーキ等の行事食の提供も行っています。
唐津産の食材を使って、地産地消をこころがけています
使用する食材は、ほとんどが唐津産です。唐津の豊かな自然で育った野菜やフルーツ、地元の魚屋さんが、その日に仕入れた新鮮な魚介類等を使って調理しています。
地産地消は、環境に対する配慮だけでなく、生産と消費の距離が近いため、食材の鮮度が保て、患者様に美味しいお食事を提供できるメリットがあります。
患者様の状況・病態に応じたお食事を提供します
月に1度、医師・看護師・管理栄養士・調理師長を交えて給食委員会を開き、より良い病院食の提供を目指し、話し合いを行っています。
患者様の身体状況・病態に応じた食事を提供するために、以下のことを行っています。
- 医師の指示のもと、食事内容・食事形態(ゼリー食、ムース食など)は、患者様の病態や体調に合わせて提供します。
- 患者様が安心して食べて頂けるよう、使用する食材の安全性に配慮しています。
- 食物アレルギーをお持ちの患者様には、代替食品を利用して対応しています。
- 一般食はもちろん、糖尿病食・減塩食・腎不全食等の特別食も充実しています。
衛生的で安全な食事を提供するために
着衣の清潔や食品の検収、中心温度測定等、基本的な事項を守ることはもちろん、提供前には、必ずお盆に乗せたお食事を、ひとつひとつ丁寧にチェックします。
- 調理前には、必ず、調理員の身体状況・服装などを点検します。
- 食材納入時、下処理、調理、配膳などにおいて、必要な点検・記録を毎日行います。
- 1日2回の水質検査や調理場全体の温度・湿度管理をきちんと行います。
- 年に数回は、専門業者による害虫駆除を行います。
- 緊急の災害時に備えて、備蓄品を準備しています。
食事の適時適温での提供で、美味しくお食事していただけます
城内病院では、朝食は7:30、昼食は12:00、夕食は18:00に提供します。患者様により美味しく召し上がっていただくために、温冷配膳車を利用して、温かい料理・冷たい料理を適温で提供しています。汁物は、提供の直前に配膳することで、温かい状態で召し上がっていただけます。
また、各階に食堂があり、他の入院患者様と集まって楽しく談話されながら、お食事を召し上がっていただくこともできます。
栄養指導・相談について
常勤の管理栄養士4名が、患者様の病態や習慣に応じた栄養相談を承っています。入院・外来問わず相談をお受けします。ご家族の方もご一緒していただくことができます。
以下は実際に行った栄養指導・相談です。
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80歳男性(糖尿病)
普段は自分で調理されているが、毎食作るのは不可能のため、惣菜や弁当も利用するようお勧めしました。その時に、主食・主菜・副菜がそろうように選ぶ、濃い味付けのものを選ばない、野菜がたっぷりのものを選ぶなど指導しました。 -
66歳女性(糖尿病、高血圧)
入院当初は病院食の味付けが薄いと思っていたが、慣れるとおいしく感じるようになった。毎日の病院食が家庭での食事の手本にもなり、勉強になるとのこと。 -
75歳男性(高血圧・高尿酸血症)
多量飲酒者。どうして飲んでしまうのかを理由をお聞きすると、家に居て暇な時間が長いため、ついつい飲んでしまうとの事でした。その暇な時間をなくすために出来ることを一緒に考えました。ご家族も協力的であったため、一緒に話を聞いてもらい実行することになりました。 -
65歳女性(糖尿病・高血圧)
仕事の都合上、朝が早く、どうしても間食をしないと体力がもたない患者様。間食の内容を一緒に確認し、血糖値の上昇を出来るだけ抑えられるものを提案しました。